シュレーディンガー方程式を理解する 04 - ハミルトニアンとは何か?

昨日「固有値問題」でHが出てきて、一体この「ハルミトニアン」って何モノなのか?理解したくなった。


ハミルトニアン(wp)


「ファインマン物理学」を読む 量子力学と相対論を中心として

「ファインマン物理学」を読む 量子力学と相対論を中心として

のp171のcolumnに、「ここに出てきたHは、エネルギー演算子である。その意味は、波動関数\varphiに「演算」すると「エネルギー」になる、ということだ。イメージとしては、演算子は、それ単独では意味をなさず、量子力学の場合なら、波動関数に演算して初めて「実体化する」といった感じである。」とあり、私の頭の中で次のステップとしての「繋がり」が生じた!「アインシュタインファインマンの理論を学ぶ本—相対性理論と量子電磁力学入門」の方の「シュレディンガー方程式のつくり方」のステップ2とステップ3の所の謎と「繋がって」、ある新しい理解が進行したのである。


数学から物理学へ

数学から物理学へ

の「第5章 ヒルベルト空間と量子力学」の最後の方p232でやっと、「ここでHはハルミトニアン(Hamiltonian)と呼ばれ、考えている物理的状態のエネルギーを表しているものです。」と導入される。竹内薫氏の本も好きだが、この竹内外史氏の本たちも私の「ワクワク」する本たちである。ここでは「ヒルベルト空間」を始め、「Borel可測関数」、「射影作用素」、「自己共役作用素」、「スペクタル分解」、そして「ユニタリー作用素」などが出てきて、この「ハルミトニアン」に至るので、より深い、より「抽象的」、数学的概念構築が楽しめそうなのである。